91 星に還る日
2012年08月07日(火)
ごめんね、ぼくたちは君に掬われる訳にはいかないんだ。
ごめんね、ぼくたちのいる場所はここではないんだ。
見上げてごらん、あの星を。
赤く輝く火の星を。
ぼくたちの星さ。
ぼくたちが還る星さ。
その日が来たら、ぼくたちは思いを一つにしてあの星を目指すのさ。
火の柱のようになって、成層圏を突き抜けるんだ。
君は知らないかもしれないけれど、ぼくたちは空だって飛べる。
真空でだって生きていけるんだ。
だからさ、ここで君に掬われる訳にはいかないんだ。
ぼくたちはあの火の星に還るんだから。